インフル後遺症の咳が止まらない原因と治し方|咳喘息を防ぐ受診の目安の基本情報から最新動向までをわかりやすく整理しました。
インフルエンザ後に長引く咳は、すべてが同じ原因ではありません。ウイルス感染が引き金となって「咳喘息」を発症しているケースや、弱った気道に「百日咳菌」や「マイコプラズマ」が重複感染しているケースが臨床現場で多発しています。適切な治療を選択するためには、それぞれの臨床的特徴を客観的に比較・把握することが不可欠です。
項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価感染後咳嗽・持続期間:発症後3〜8週間未満
・痰の有無:乾性咳嗽(コンコンという空咳)
・自然寛解率:約70〜80%が自然治癒感冒・インフルエンザ罹患後の約11〜25%に発生するとされる。粘膜修復待ちの段階。時間の経過とともに軽快傾向が見られるかが鑑別のカギ。咳喘息(CVA)・持続期間:3週間以上〜数ヶ月
・好発時間:夜間・早朝、就寝時
・気管支拡張薬の有効性:著効する成人の長引く咳の約50%以上を占める最大の原因疾患。放置すると約30%が本格的な気管支喘息へ移行。自然治癒は期待できず専門治療が必須。百日咳(成人)・持続期間:数週間〜3ヶ月(100日)
・発作性けいれん性の咳込み
・乳幼児ワクチン効果の減弱が背景成人の抗体価低下により近年20〜40代での感染報告が増加傾向。インフルエンザとの鑑別が見落とされがち。息を吸い込む際の特徴的な音や嘔吐を伴う咳は要注意。細菌性二次肺炎・持続期間:インフルエンザ解熱後数日〜
・痰の有無:黄色〜緑色の濁った湿性痰
・再度の発熱(37.5℃以上)を伴う高齢者や基礎疾患保有者の重症化要因として最も警戒される。肺炎球菌等の二次感染。解熱後に再び熱が上がった場合は直ちに胸部X線検査が必要。
特に注視すべきは百日咳との違いです。成人の百日咳は、小児のように「ヒュー」という吸気性の笛声が出にくく、一見するとインフルエンザ後の空咳と区別がつきません。しかし、咳き込みが連続して息が詰まりそうになる、咳の勢いで嘔吐する、あるいは肋骨にひびが入るほどの激痛を伴う場合は、細菌検査や抗体検査を視野に入れた迅速な医療機関の受診が求められます。