はじめしゃちょーの本名露出に関しては、ネット上でいくつかの重大な誤解が存在します。その最たるものが「彼は本名を必死に隠そうとして失敗した」という言説です。
当時の一次情報や本人の振り返りトークを丹念に精査すると、実際は大きく異なります。YouTubeがまだ職業として認知されていなかった2012年〜2013年当時、クリエイターの多くは「個人情報をどこまで守るべきか」という明確なガイドラインを持ち合わせていませんでした。教育実習を控えていた学生時代の彼は確かにプライバシーへの配慮を行っていましたが、本名が露出した瞬間から、無駄な隠蔽工作を図ることは一切しませんでした。
多くのインフルエンサーが情報の拡散に対して「削除申請」や「法的警告」を乱発し、結果として炎上を拡大させる「ストライサンド効果」に陥る中、彼は「もうバレちゃったものはしょうがない」と事実を軽やかに認める道を選びました。この潔さが、かえってネット民の詮索欲を急速に鎮静化させたのです。
個人情報をタブー視して腫れ物のように扱うのではなく、コンテンツの一部として抱きしめる――この逆転の発想こそが、彼がネットの荒波を生き抜いてこられた最大の防波堤でした。