「いいんですか?」を語る上で欠かせないのが、メンバー全員がずぶ濡れになりながら演奏する伝説の初期MV(島田大介監督)です。多くの視聴者が「雨降らし機を使った大掛かりな演出」だと思い込んでいましたが、実はこの雨は完全なる自然の猛威によるハプニングでした。
撮影当日は台風が直撃しており、屋外ロケ地は記録的な土砂降りに見舞われました。予算やスケジュールの都合上、撮影を延期できなかった制作陣とバンドは「雨天決行」を決断。楽器が水没する危険を顧みず、水たまりの中で泥だらけになりながら笑顔でパフォーマンスを繰り広げました。
水しぶきを上げながら叩きつけるドラムや、濡れた髪を振り乱して歌う野田洋次郎の姿が生み出した圧倒的な疾走感と多幸感は、偶然のアクシデントをロック史に残る名シーンへと変貌させました。