1953年、テレビ本格放送の幕開けとともに実施されたNHKの専属タレントオーディション。応募者数千人という超高倍率のなかから選ばれたのが、当時20歳前後の黒柳徹子だった。モノクロの画面越しにも伝わる澄んだ肌と通った鼻筋、そして何よりも意志の強さを感じさせる大きな瞳。NHK総合テレビジョンの本放送がスタートした直後、彼女の存在は一際目立つ光を放っていた。
当時のスタジオ写真は、過度なメイクや画像修正技術などが存在しない時代ならではの「素の美しさ」を鮮明に捉えている。無造作なショートボブやシンプルなワンピースをスタイリッシュに着こなす姿は、まさに新時代のアイコンそのものだった。子どものための劇団公演からニュースの聞き手まで、多忙な現場を走り回りながらも、周囲を惹きつける無邪気な笑顔と品格を失わなかった。