作中に登場する巨人は、明確な自我を持つ「九つの巨人」と、本能だけで徘徊する「無垢の巨人」の2種類に大別されます。両者の決定的な相違点は、知性の有無と寿命の限界にあります。
エレンの「進撃の巨人」やライナーの「鎧の巨人」に代表される九つの巨人は、継承者の明確な意思によって変身をコントロールし、硬質化能力や固有の特殊技能を駆使できます。ただし、その代償として「ユミルの呪い」が課せられ、力を継承してから13年で命を落とす宿命を背負います。これに対し、無垢の巨人は知性を持たない代わりに寿命の概念が存在せず、首の後ろにある「うなじ」の急所を破壊されない限り、数十年から100年以上も不老のまま活動を続けます。
また、無垢の巨人の中には、通常の個体とは異なる挙動を見せる「奇行種」が存在します。通常の巨人が最も近くにいる人間に直線的に引き寄せられるのに対し、奇行種は目の前の人間を完全に無視して遠くの集団へ突進したり、四足歩行による猛スピードの疾走や異常な跳躍を見せたりします。生前の強い執着心やトラウマ、巨人化時の薬剤の調合バランスが影響していると推測されますが、行動予測が立たない奇行種の存在は、調査兵団にとっても極めて厄介な脅威となっていました。