ネット上の掲示板やSNSで頻繁に見られるのが、「授業料の準備はできていたのに、それ以外の支出で預金が底をついた」という保護者の嘆きです。大学費用を破綻させる主因は、納付書に記載されない「隠れ費用」と、支払時期のタイムラグにあります。
まず直面するのが、私立大学における入学金施設設備費内訳の仕組みです。初年度納付金には授業料のほかに、入学金(約20万〜25万円)、施設設備費(文系で年15万〜20万円、理系で年20万〜40万円以上)、実験実習料、諸会費(同窓会費や後援会費など)が計上されます。
とりわけ受験生家庭を悩ませるのが、併願校の「入学検定料」と「入学金納付期日」です。本命校の合格発表前に滑り止め校の手続き締め切りが訪れるため、入学の権利を確保するために20万〜25万円を振り込み、進学しなかった場合はその全額が戻らない、いわゆる「捨て金」が複数校分発生する事態が常態化しています。
さらに見過ごせないのが、入学後に発生する以下の副次的コストです。
- 指定スペックのノートPC・ソフトウェア購入費:15万〜30万円(学部によっては高機能GPU搭載モデルや専用製図・解析ソフトが必須)
- 教科書・専門書・資格取得費:年間約5万〜10万円(医学・理工系ではさらに高騰)
- 留学・語学研修・ゼミ合宿費用:1回あたり15万〜50万円以上
- 3年次後半からの就職活動費:10万〜20万円(スーツ新調、面接交通費、宿泊費など)
これら雑費だけでも4年間で最低60万〜100万円が確実に吹き飛びます。募集要項の授業料欄だけを凝視していると、資金繰りの計算が根底から崩れてしまいます。