大石恵の半生を語る上で欠かせないのが、国民的ロックバンド「L'Arc〜en〜Ciel」のボーカル・hydeとの運命的な出会いです。その契機となったのは、1998年4月に放送されたTBS系音楽バラエティ番組『うたばん』でした。
番組MCのとんねるず・石橋貴明と中居正広から「理想の女性は誰か」と問われたhydeは、迷うことなく「大石恵さん」と公言。すると、スタジオのセット裏からサプライズゲストとして大石恵本人が花束を持って登場したのです。クールなカリスマロックスターとして知られていたhydeが、耳まで真っ赤にして直視できず、少年漫画の主人公のように激しく動揺した姿は、視聴者の記憶に鮮烈な印象を残しました。
番組共演後、共通の知人を交えた食事会などを通じて親交を深め、自然な流れで交際へと発展。当時、L'Arc〜en〜Cielは「HONEY」「花葬」「浸食」のシングル3作同時リリースなどで日本のロックシーンの頂点を極めており、連日パパラッチの追跡を受ける過酷な状況下にありました。
そうした過熱報道を乗り越え、2人は2000年12月25日のクリスマスに入籍を発表。記者会見をあえて開かず、ファンに向けて誠実に書面で報告する形式を取ったことも、2人の美学を象徴していました。日本のエンタメ界における「美男美女カップルの最高峰」と称されたこの結婚は、世紀末の日本を揺るがす最大の慶事となったのです。