匂い玉の正体と危険な自力除去―耳鼻科が教える完全予防法

匂い玉の正体と危険な自力除去―耳鼻科が教える完全予防法

匂い玉の正体と危険な自力除去―耳鼻科が教える完全予防法にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

喉の奥に白い粒が見えると、手鏡と照明を使って「綿棒」「ピンセット」「爪楊枝」「指」などを駆使し、自力で押し出そうとする人が少なくありません。動画サイトやSNSでも自力除去の動画が見られますが、耳鼻咽喉科の専門医は自力での除去を絶対に避けるべき危険行為として一貫して警告しています。

喉の粘膜は非常に薄く、周囲には毛細血管が網の目のように走っています。不慣れな器具で粘膜を擦ったり圧迫したりすると、容易に出血し、そこから傷口を通じて黄色ブドウ球菌などの常在菌が侵入します。最悪の場合、扁桃周囲炎や膿が溜まる扁桃周囲膿瘍へと悪化し、激痛や高熱、喉の腫れによる気道閉塞など、緊急入院や切開手術を要する事態に発展しかねません。

さらに、物理的な刺激を与え続けることで陰窩の入り口が傷ついて広がり、以前よりも汚れが溜まりやすく取れにくい構造へと悪化する悪循環に陥ります。「一度自分で取ったら、前より頻繁にできるようになった」と感じる人が多いのは、自力除去によって陰窩を自ら押し広げてしまっていることが原因です。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。