ロバのパン屋を語る上で欠かせないのが、スピーカーから流れるテーマソング「パン売りのロバさん」です。昭和29年(1954年)にキングレコードから発表されたこの楽曲は、作詞・矢野亮氏、作曲・豊田稔氏、歌・近藤圭子氏によって制作され、童謡としても親しまれました。
「ロバのおじさん チンカラリン / チンカラリンと やってくる / チョコレートパンに ビタミンパン / いつも一口 チョイとたべて」という親しみやすい歌詞は、移動販売車が近づいてきた合図でした。鐘の音を模した「チンカラリン」のフレーズが聞こえると、子どもたちが小銭を握りしめて路地に駆け出した光景は、昭和ノスタルジーの象徴として語り継がれています。