サードパーティ各社がしのぎを削る中、インフラの当事者である鉄道事業者自体のデジタルシフトも無視できない。東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)が提供する公式アプリは、列車ごとのリアルタイム走行位置や車内温度、号車ごとの混雑率までをも手元の画面に直接届ける。
これまでブラックボックスだった鉄道指令所レベルのデータがAPI経由で部分的に開放され、公共交通機関全体のデジタル連携は劇的な進化を遂げた。サードパーティの乗り換え案内アプリ各社もこの運行データを貪欲に取り込み、民活とインフラ直営のハイブリッドな情報網が形成されつつある。
結果として、利用者が手にする無料ツールの精度は底上げされたが、同時に「どのアプリがどの鉄道会社の詳細データと深く結びついているか」による地域ごとの得手不得手が鮮明になってきた。