こうした多角的な攻勢の背景には、山梨県の長崎幸太郎知事による強力なトップダウン経営がある。知事は「やまなしグリーン・ゾーン認証」をはじめとするブランド戦略を一気に推し進め、食、自然、そして歴史文化の高付加価値化を牽引してきた。
大手旅行メディアや国内旅行・観光ガイドでも、甲府の特集が組まれない月はない。昇仙峡の息を呑む渓谷美と、街中で味わう甲州ワインや郷土料理「ほうとう」のモダンなアレンジ。これらが有機的に結びつき、単なる通過点から「わざわざ滞在したいデスティネーション」へと評価を塗り替えた。リーダーシップと現場の創意工夫が合致した好例といえる。