首都圏と北海道を直結する商船三井さんふらわあの大洗〜苫小牧航路において、最大の転換点となったのが新造船「さんふらわあ かむい」とその姉妹船の本格稼働です。これまで同航路の「深夜便」を担っていた旧型船からバトンを受け継いだ最新鋭船は、環境負荷を大幅に低減するLNG燃料エンジンを搭載した国内有数のエコシップとして脚光を浴びています。
関係者への取材や公式発表資料によると、今回の新造船投入で最も劇的な変革がもたらされたのは旅客区画の設計思想です。かつて深夜便といえば長距離トラックドライバーの実用本位な利用が主軸であり、大部屋中心の簡素な内装が一般的でした。しかし、新造船「さんふらわあ かむい」では旅客スペースの全室個室化を達成。プライベート空間が完全に確保され、上質なカプセルベッドタイプから海を望む専用バルコニー付き客室まで、多彩なグレードが用意されています。
これにより、従来の夕方便(「さんふらわあ さっぽろ」「さんふらわあ ふらの」)が誇る豪華客船のような華やかさに加え、深夜便でも静粛性とプライバシーを両立した快適な滞在が可能になりました。深夜に大洗を出港し、翌日の夕方に苫小牧へ到着するというタイムスケジュールは、仕事終わりにそのまま乗り込めるため、首都圏のビジネスパーソンや週末弾丸ツアラーの需要を一気に掘り起こしています。