静寂に包まれた築100年以上の古民家。暖簾をくぐると、薪が燃える香ばしい匂いと、土間から伝わる穏やかな空気感が包み込んでくれる。過疎化が進む山間部で、歴史ある建造物を再生させた食の拠点が今、静かなブームとなっている。
名物は、引き締まった肉質と深い旨味が特徴の「熊野地鶏」を使った炭火焼き御膳だ。遠赤外線でじっくり煽られた地鶏は、噛みしめるたびに旨味溢れる肉汁が口いっぱいに広がる。添えられるのは、店主自らが毎朝畑で収穫する無農薬の季節野菜。派手な演出はない。しかし、素材が持つ力強さと丁寧な手仕事が、訪れた者の心とお腹を深く満たしてくれる。