この巨大な悪夢の中心にいたのが、謎多き富豪ジェフリー・エプスタインだ。彼は大物政治家や実業家のアセットマネジメントを手がける中で莫大な資産と人脈を築き上げ、自らの超豪華な社交場にVIPたちを誘い込んだ。そして彼らを底なしの搾取システムへと引き込んでいったとされる。
このシステムにおいて、エプスタインの長年のパートナーでありソーシャライトのギレーヌ・マクスウェルが果たした役割は決定的なものであった。彼女は若く裕福な女性という立場を利用して十代の少女たちを言葉巧みに勧誘・洗脳し、エプスタインやその顧客たちへの性搾取の構造に供給する「調達役」として暗躍した。マクスウェルは後に人身売買等の罪で有罪判決を受け、長年の禁錮刑に処されている。
さらに、この人間関係の網の目はイギリス王室にまで及んだ。特にエリザベス女王の次男であるアンドルー王子とエプスタインとの緊密な交友関係は、大英帝国王室を揺るがす未曾有の醜聞となった。被害者女性からの民事訴訟提起を受け、王子は公務から完全撤退。事実上の追放状態に追い込まれるなど、国際的な波紋は止まらない。