朝丘ユミ役の岡田可愛は、ひたむきで折れない心を持つヒロインを全身全霊で演じきり、一躍トップスターの仲間入りを果たした。コート上で汗と涙を流す彼女の健気な姿は、当時の少年少女たちにとって憧れの象徴そのものだった。
一方、混血の選手ジュン・サンダースを演じた范文雀の存在感は唯一無二であった。骨腫瘍という悲劇的な運命を背負いながらコートに立ち続ける儚くも力強い演技は、日本中を涙の渦に巻き込んだ。さらに、後に昭和を代表する名女優へと飛躍を遂げる坂口良子も、弾けるような笑顔と確かな演技力で作品に華やかさと深みをもたらした。