他局の大型音楽特番(『THE MUSIC DAY』『FNS歌謡祭』『音楽の日』など)と比較した際、ネット上では「テレ東音楽祭は予算が少ないから身内のアナウンサーで回しているのでは?」「演出が雑なのではないか」といった誤解が散見されます。しかし、現場の制作論理を紐解くと、まったく逆の戦略が見えてきます。
テレビ東京が音楽祭においてアナウンサー主導およびバラエティMCを多用する理由は、「徹底的な現場主導のアドリブ重視」にあります。テレ東のスタジオや天王洲スタジオ、虎ノ門旧社屋、果ては屋外ロケや舟上中継など、テレ東音楽祭の真骨頂は「どこから中継しているのかわからない予測不能性」です。
台本通りに整然と進行する他局の音楽番組とは異なり、ハプニングが起きた瞬間にタレントとアナウンサーがどう転ばせるかがエンタメとして成立しています。過度に格式張った大物司会者を据えるよりも、現場で泥臭く立ち回れる進行役を配置することこそが、テレ東が意図して仕掛けている「計算されたカオス」の正体です。