かやぶきの里を象徴する2大行事といえば、水柱が集落を包み込む「一斉放水」と、雪原にかがり火や行灯が灯る冬の祭典「雪灯廊」です。
美山かやぶきの里一斉放水の日程は、例年春(5月20日)と冬(12月1日)の年2回、原則として午後1時30分から実施されます。ここで知っておくべき決定的な事実は、この放水が「観光用のアトラクション」ではなく、住民自身による消防用設備の総合点検・防災訓練であるという点です。集落内の茅葺き民家を火災から守るため、地面に格納された62基の放水銃から一斉に水が噴き上がる光景は圧巻ですが、実際の放水時間はわずか5分程度で終了します。時間を1分でも過ぎれば水煙すら消え去るため、現地の気象と道路混雑を踏まえた綿密なタイムマネジメントが要求されます。
一方、美山かやぶきの里雪灯廊の最新情報として留意すべきは、厳冬期の夜間イベントならではの過酷な気象環境です。例年1月下旬から2月上旬にかけて開催されるこの期間は、集落一帯が雪に覆われ、18基前後の屋根ライトアップや数百個の雪灯籠、冬の花火が打ち上げられます。幻想的な美しさに目を奪われがちですが、日没後の現地は氷点下まで一気に冷え込みます。足元は踏み固められた雪が凍結して滑りやすくなるため、一般的なスニーカーでの散策は極めて危険です。金属スパイク付きの防寒長靴やトレッキングシューズを着用し、両手を空けるための防寒手袋を準備することが不可欠です。