公開から現在に至るまで、SNSや主要レビュープラットフォームにおいてシュガーラッシュ ヴァネロペ ネットの反応は激しい二極化を見せています。賞賛の声が上がる一方で、痛烈な批判や違和感を訴える投稿が後を絶たない背景には、作品の持つ緻密な世界観設定との摩擦が存在します。
批判派の最大の論拠は、「前作で描かれたゲームセンターの鉄則をヴァネロペ自身が破ったのではないか」という点です。1作目において、自分のゲームを放棄して他のゲームを乗っ取ろうとしたターボの行為は「ターボする(最悪の禁忌)」として忌み嫌われていました。また、キャラクターがゲームを不在にすれば故障とみなされ、コンセントを抜かれてゲーム筐体ごと廃棄されてしまう恐怖が描かれていたため、「自分の世界を放り出して危険なオンラインゲームに移住するのは身勝手すぎる」「残されたアーケードの仲間や子供プレイヤーへの無責任ではないか」という厳しい意見が噴出しました。
対照的に、本作を「ディズニー屈指の傑作」と支持する層は、寓話としての人間ドラマを高く評価しています。毎日同じ酒場で顔を合わせ、同じ会話を繰り返すことだけを幸福と信じるラルフに対し、外の世界を知り、新たな夢を見つけたヴァネロペが巣立っていく姿は、過保護な親からの「子離れ・親離れ」そのものです。子供向けアニメーションの定石をあえて崩し、痛みを伴う成長のリアルを描いた点に、大人の観客ほど強い共鳴を寄せています。