安全対策や倒木処理、遊歩道の保全工事を経て、渓谷は再び訪れる人々を温かく迎え入れている。現在の散策路は、谷沢川沿いの低地ルートと台地上の展望エリアが緻密に整備され、以前にも増して歩きやすくなった。週末の午後は観光客が集中しやすいため、静けさを味わうなら平日の午前9時前後、もしくは木漏れ日が柔らかく傾く夕刻がベストだ。
王道のコースは駅側から入り、ゴルフ橋の赤いアーチをくぐって川沿いを南下する流れ。足元は石畳や木道が続くが、雨上がりには滑りやすくなるためスニーカーが適している。要所要所に案内板が設置されており、現在地を見失う心配もない。川のせせらぎを聞きながら奥へ進めば、日常の雑踏がまるで別世界の出来事のように思えてくる。