国内における食薬相互作用への取り組みも年々進化を遂げている。厚生労働省は添付文書改訂の指導などを通じて製薬産業に対し、柑橘類との相互作用に関する正確な情報開示と警告表示を徹底させてきた。
また、日本薬学会が主導する最新の研究報告や国内学術論文ポータルであるJ-STAGEに掲載された研究成果では、高齢化社会におけるポリファーマシー(多剤併用)環境下での相互作用リスクが議論されている。複数の降圧薬や循環器系疾患治療薬を組み合わせている高齢者の場合、果汁成分一つで予期せぬ全身症状を引き起こす危険が跳ね上がるからだ。
製薬産業側も患者が誤飲しないよう、服薬指導用のリーフレット作成やピクトグラムによる注意表示など、現場で直感的にリスクを理解できる工夫を重ねている。