本格的な味わいを自宅で表現するためには、スパイスの組み立てと下味が命となる。アメリカにおけるメキシコ食文化の第一人者であるシェフ、リック・ベイレスは、乾燥チリの持つ奥深いコクと香ばしさを最大限に引き出す伝統技法を提唱している。肉をじっくりと煮込む際、クミンやオレガノだけでなく、わずかな柑橘類の果汁を加えることで、驚くほど奥行きのあるプロの味へと変化する。
一方で、ストリートフュージョンフードのパイオニアであるロイ・チョイのような現代的アプローチも外せない。彼は韓国風カルビとタコスを融合させたスタイルで一世を風靡した。醤油やごま油、アジアンな隠し味を加えた濃いめのマリネ液で肉を漬け込むアイデアは、日本人の舌にも完璧にフィットする。伝統と革新のどちらを取り入れるかで、パーティーのテーマ性は無限に広がる。