あらゆる異界を巡った末、目的を果たせないまま旅の期限を迎えたチルチルとミチルは、光に導かれて自分たちの質素な家に帰還します。翌朝、目を覚ました二人は、見慣れたはずの我が家が前日とはまるで違って輝いて見え、愛着に満ちていることに驚きます。
そしてふと部屋の鳥かごに目をやると、ずっと飼っていた自分たちのキジバト(鳩)が鮮やかな青色に輝いていることに気づきます。探していた青い鳥は、最初から自分たちの手の届く場所にあったのです。二人は約束通り、隣に住む病気の少女(妖精に瓜二つ)にその鳥をプレゼントし、少女は奇跡的に元気を取り戻します。
しかし、物語はここでハッピーエンドでは終わりません。少女が鳥に餌をあげようとした瞬間、青い鳥は手元から逃げ出し、大空へと飛び去ってしまいます。泣き出す少女を前に、チルチルは読者(観客)に向かってこう語りかけます。「どなたか、あの鳥を見つけたら、僕たちに返してください。僕たちには、これからもあの鳥が必要なんです」――この余韻を残す幕引きこそが、原作が提示した結末の真相です。