名探偵さながらの鋭い観察眼を持つシンジロウ(新田真剣佑)の推理により、0番を巡る不可解な状況が次々と解明されていきます。
まず明かされた衝撃の事実は、「0番の少年は死んでおらず、大量の睡眠薬によって深い昏睡状態にあるだけだった」という点です。彼の名前は生島有常(いくしま ありつね)。ステージママとして知られる有名女優の息子であり、母の過度な支配とプレッシャーに耐えかねて逃げ出してきた人物でした。
では、誰が彼を病院へ運び込んだのか。その犯人捜しにおいて最も怪しまれたのは、安楽死の実行を頑なに推し進めようとするアンリ(杉咲花)でした。しかし真相は、「0番自身が安楽死サイトの存在を知り、自らの意志で病院に忍び込み、薬を飲んで横たわっていた」という自作自演の逃走劇だったのです。
病院の裏口の靴跡、エレベーターの停止位置、車椅子の車輪の汚れなど、堤幸彦監督の緻密な演出によって散りばめられた伏線が一本の線でつながり、密室の殺人ミステリーは一転して「生きづらさを抱えた子どもたちの告白劇」へと変貌を遂げます。