夜明け前、館山港周辺は横殴りの雨と突風により視界が完全に奪われた。木々が激しく揺れ、電柱が悲鳴を上げる。局地的な最大瞬間風速は50メートルを超え、標識や建物の屋根材が飛散する危険な状況だ。街灯の光すら風雨に遮られ、闇の中に怒号のような風音が響き渡る。
住民の一人は「前回の猛烈な台風でも怖かったが、今回は風圧で家全体が歪むような振動を感じる。とても外になど出られない」と声を震わせた。房総半島南部を中心に、自治体には瓦の飛散や倒木による道路冠水の報告が相次いで寄せられている。消防隊や警察も二次災害の危険から出動を見合わせざるを得ない局面があり、現場の緊迫感はピークに達している。