華やかなグルメ情報サイトでは美点ばかりが強調されがちですが、現地を調査する報道メディアとして、見落とされがちなハードルや誤解についても忌憚なく言及しなければなりません。
最大の盲点は、須崎食料品店には一般的な「空調の効いた飲食スペース(客席フロア)」が存在しないことです。店先のアスファルトに置かれたパイプ椅子、木製ベンチ、あるいはビールケースの上に座り、丼を膝に乗せて屋外で食べるスタイルが基本となります。
したがって、天候の影響をダイレクトに受けるというリスクを認識しておく必要があります。真夏の炎天下や真冬の凍てつく北風のなかでは、過酷な環境下での実食を強いられます。雨天時にはわずかな軒下スペースや車内へ退避して啜ることになるため、小さな子ども連れや足腰の弱い高齢者を同伴する場合は、十分な事前配慮と準備が欠かせません。
もう一つの注意点は「だし醤油のかけすぎ」です。須崎の麺は太く強いものの、提供される専用だし醤油は非常に濃厚です。初心者が勢いよく2周以上回しかけてしまい、せっかくの繊細な小麦の風味が塩気で打ち消されてしまう失敗例が散見されます。まずは少量を回しかけ、底から全体を素早くかき混ぜて味見をしながら微調整するのが通の鉄則です。