感染後咳嗽であれば自然治癒が期待できますが、数週間にわたって咳が激化している場合は、「咳喘息(せきぜんそく)」への移行を視野に入れなければなりません。咳喘息は気管支喘息の前段階とも呼ばれる疾患で、喘鳴(ゼーゼー・ヒューヒュー音)や呼吸困難を伴わない点が特徴です。
一般的な風邪や気管支炎との決定的な違いは、「痰が絡まない乾いた咳(空咳)」が長期間続く点にあります。気管支炎が黄色や緑色の粘り気のある痰を伴いやすいのに対し、咳喘息は喉の奥が締め付けられるような感覚とともに、コンコンとした乾いた咳が発作的に繰り返されます。
咳喘息は市販の咳止め薬や抗生物質がほとんど効かず、放置すると約3割が本格的な気管支喘息へ移行するとされています。風邪をきっかけに発症するケースが非常に多いため、通常の風邪薬を服用しても咳が一向に治まらない場合は、アレルギー性の気道炎症を疑う必要があります。