2000年代後半から始まった新劇場版プロジェクトは、単なる旧作の焼き直しにとどまらなかった。第1作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』ではTV版の緻密なリメイクとしてスタートしながらも、回を重ねるごとに物語は予想もつかない独自の地平へと踏み出していく。
そして長い歳月を経てたどり着いた最終作『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄢』は、四半世紀にわたる長大な物語の真のフィナーレを告げた。リフレインされる世界観の中で、登場人物たちが過去の呪縛から解放されていく姿は、かつてリアルタイムで熱狂した世代だけでなく、配信で新たに触れた若年層の胸をも強く打つ。前作までのストーリーを正しい順番で追っていなければ、このラストシーンが持つ破格の感情的カタルシスを味わい尽くすことはできない。