大学入試において、一般選抜の枠が縮小傾向にある中、私立大学を中心に全入学者の半数以上が総合型選抜や学校推薦型選抜を経由する時代となりました。この入試形態において、客観的な実力を提示できる資格は合否を左右する第一関門となります。
その筆頭が実用英語技能検定(英検)です。特に英検準1級を高校2年生までに取得している場合、私立難関大(早慶上智・MARCH・関関同立)の公募推薦や総合型選抜において出願要件をクリアできるだけでなく、一般選抜における「英語試験の満点換算(100点や200点扱い)」や「大幅な加点」を受けることができます。高校生にとって準1級の語彙レベル(大学中級程度、約7,500〜9,000語)は決して容易ではありませんが、一度合格してCSEスコアを確保しておけば、受験本番で英語の個別試験対策にかける時間を他教科に振り分けられるため、戦略的リターンは全資格中トップと言えます。
文系進学、特に経済・経営・商学部を目指す高校生にとって絶大な威力を発揮するのが日商簿記3級の独学合格です。日本商工会議所の簿記検定は、年間を通じて各地のテストセンターで受験できるCBT方式が定着しており、部活の大会終了後や定期テストの合間など、自分のペースで挑戦できます。市販のフルカラーテキストと無料の解説動画、Web問題集を駆使すれば、商業高校でなくても普通科の独学で約60〜80時間の学習で合格可能です。総合型選抜の志望理由書において「高校時代に自発的に企業会計の基礎を学び、企業の財務諸表を読み解く力を養った」という実績は、大学教授陣に対して極めて説得力のあるアピール材料となります。
また、パソコンスキルの証明として知られるMOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)については、冷静な見極めが必要です。WordやExcelの操作スキルを証明できるため、高卒就職時の履歴書では「最低限のPC実務ができる」という安心感を与えられます。ただし、大学受験の推薦入試においては「取得していて当然のツール」とみなされる傾向があり、MOS単体で高い加点を得ることは困難です。MOSを取得する場合は、ITパスポートや日商簿記と組み合わせ、「数字やデータをExcelで分析できる実務力」としてセットで語ることが不可欠です。