斎藤司という人物の底知れないバイタリティを理解するうえで欠かせないのが、お笑い界入りする前のバックボーンです。斎藤司の学歴を辿ると、日本大学高等学校を経て日本大学商学部商業学科を卒業しています。学生時代はジャニーズ事務所に履歴書を送るほどのエンタメ志向を持ちながらも、堅実な商学の知見を培っていました。
卒業後に足を踏み入れたのは、当時急成長を遂げていたIT大手・楽天株式会社でした。アルバイトからスタートしたものの、その高いコミュニケーション能力と営業センスを買われ、契約社員としてゴルフ場予約サイト「楽天GORA」などの法人営業に配属されます。卓越した営業成績を叩き出し、名刺の渡し方からクライアントとの折衝、目標達成へのプロセス管理まで、第一線のビジネススキルを叩き込まれました。
このトレエン斎藤の楽天時代の経歴こそが、後の芸人人生における最大の武器となります。周囲が「芸人ノリ」だけで動く中、斎藤は「自身という商品をいかにクライアント(番組プロデューサーや演出家)に最適化して売り込むか」を常にマーケティング視点で捉えていました。25歳でNSC東京校に10期生として飛び込んだ決断も、勝算を冷静に弾き出した末の挑戦だったと当時の関係者は述懐しています。