この香りの背景にある物語は、どこか映画的だ。ブランドの創業者たちが連日のように集い、自由な議論と芸術に酔いしれていた伝説のナイトクラブ「Orphéon(オルフェオン)」。創業店舗であるパリのサン・ジェルマン大通り34番地の目と鼻の先に実在したその場所へのオマージュとして、このフレグランスは誕生した。
木製のカウンターに染み込んだ温かみ、カクテルの氷が鳴らす爽やかな音、そして空間を包み込む柔らかなパウダリーの香り。失われた伝説の空間を、調香師オリヴィエ・ペシューが見事に現代の香水として再構築してみせた。歴史の一頁を瓶に閉じ込めたかのような物語性が、使う者の所有欲を刺激してやまない。