櫻井よしこの強靭な自立心のベースには、若い時代に培った徹底した国際経験がある。ベトナム・ハノイで生まれ、新潟県長岡市で育った彼女は、ハワイ大学マノア校の歴史学部へと留学。異文化の真っ只中で学び、自らのアイデンティティと国際情勢を客観視する視座を養った。
帰国後、放送・報道メディアの世界に飛び込んだ櫻井は、日本テレビ放送網の看板番組『NNNきょうの出来事』のキャスターを1996年まで16年間にわたり務め上げた。単なる原稿読みの「アナウンサー」ではなく、自ら現場へ赴き、自らの言葉でニュースの本質を伝える「ジャーナリスト」としてのスタイルを日本に定着させた功績は極めて大きい。この圧倒的な仕事への没頭こそが、彼女が家庭という枠組みにとらわれず、単身で生きる道を確立させた根源にある。