「ネットのまとめ動画で見かけたあのヤギを、日本国内の動物園で直接観察したい」と考える人は少なくありません。しかし、全国の主要動物園(上野動物園、多摩動物公園、よこはま動物園ズーラシア、東山動植物園など)および日本動物園水族館協会(JAZA)加盟園館の飼育展示台帳を精査したところ、日本国内の動物園でダマスカスヤギが展示・飼育されている公式記録は確認されていません。
SNS上で散見される「国内のふれあい牧場で目撃した」という投稿を追跡調査すると、その大半はヌビアン種(耳の長い乳用ヤギ)やボア種(肉用ヤギ)、あるいは国内固有のトカラヤギなどの特徴的な個体を誤認したケースです。ダマスカスヤギ特有の極端な鷲鼻(ローマンノーズ)と下顎前突(受け口)を併せ持つ純血種は、国内の公的施設には現時点で一頭も導入されていません。
もし生体を直接見学したい場合、中東のシリア、レバノン、ヨルダン、あるいはキプロスやサウジアラビアなどの現地牧場や、欧州の一部のエキゾチックアニマル飼育施設を現地訪問するのが現状における唯一の確実な手段です。