プロ野球史を振り返ると、週刊誌報道の質的変化が時代の変遷を雄弁に物語っています。1980年代から2000年代にかけての写真週刊誌全盛期は、『FRIDAY』や『FLASH』による「銀座・麻布十番での深夜デート」や「人気女子アナとの密会現場」といった、スターの華麗な私生活を可視化する熱愛報道が主流でした。当時はファンや球団関係者も「プロは夜遊びも一流」「グラウンドで結果を出せば許される」という暗黙の寛容さを持って受け止めていた側面があります。
しかし、2010年代半ばから猛威を振るい始めた『週刊文春』による告発型報道、いわゆる文春砲の登場によってゲームのルールは激変しました。スクープの中心は単なる色恋沙汰から、婚姻関係の破綻を伴う泥沼の不倫、金銭トラブル、あるいは力関係を悪用したモラルハラスメントへと完全にシフトしました。報道機関側も単なる目撃情報だけでなく、当事者間の生々しいメッセンジャーアプリの履歴や録音音声といった「決定的な物的証拠」を確保した上で追及を行うため、球団側も報道を「事実無根」と突っぱねることが困難になっています。