『告白実行委員会』シリーズの小説版やアニメ映画『ずっと前から好きでした。~告白実行委員会~』において、恋雪の恋は明確な結末を迎えます。雨の日、ついに想いを夏樹に直接伝えた恋雪でしたが、返ってきたのは彼女の涙と「ごめん」という言葉でした。
夏樹の心の中にいるのが誰なのかを知っていたからこそ、恋雪はその失恋を静かに受け入れます。この失恋は単なる悲劇で終わるのではなく、彼が「他人の目を気にして逃げていた過去」を乗り越え、自立した一人の青年へと脱皮するための不可欠なステップとして描かれています。
さらに切ない裏設定として、優の妹である後輩・瀬戸口雛の存在があります。雛は、恋雪がイメチェンする前の「冴えない園芸委員の男の子」だった頃から彼に恋をしていました。しかし恋雪が夏樹のために変わってしまったことで、雛の片思いもまた複雑な葛藤に巻き込まれていきます(楽曲『センパイ。』へと連なる物語)。この幾重にも絡み合う矢印のすれ違いこそが、HoneyWorksの真骨頂と言えます。