かつて「市民的不服従」として一定の寛容さをもって扱われていた抗議行動ですが、欧米各国の司法判断は明確な厳罰化へシフトしています。
英国で猛威を振るったジャスト・ストップ・オイル(Just Stop Oil)の現在を追うと、2023年に成立した「公共秩序法」に基づき、高速道路封鎖を主導した幹部らに対して禁錮4年から5年の実刑判決が下されるなど、壊滅的な打撃を受けています。救急車の通行妨害による人命危機や、市民の通勤を暴力的に阻害する行為に対し、世論の反発が司法判断を後押しした形です。
一方、スウェーデン出身のグレタ・トゥーンベリ氏の現在と経歴にも大きな変化が見られます。学校ストライキから始まった初期のピュアなアイコン像から脱皮し、欧州各地の化石燃料施設封鎖デモに参加しては警察に強制排除・一時拘束される場面が常態化しました。さらに近年はパレスチナ連帯デモなど地政学的問題へコミットを強めたことで、気候変動対策に賛同していた中道派層からの離反を招くなど、その求心力には陰りが生じています。