細川成也のプロキャリアは、2016年ドラフト5位で明秀学園日立高校から横浜DeNAベイスターズに入団したことから始まりました。高校通算63本塁打の看板を引っ提げてプロ入りすると、高卒1年目の2017年には公式戦初打席初本塁打を記録し、日本シリーズでも安打を放つなど鮮烈なデビューを飾りました。
しかし、当時のDeNA外野陣は筒香嘉智や桑原将志、後に入団するタイラー・オースティンや佐野恵太など球界屈指の選手層を誇っていました。三振を恐れずフルスイングする細川の打撃スタイルは魅力である一方、確実性に課題を残し、一軍と二軍を往復するシーズンが6年間続きました。潜在能力の高さを誰もが認めつつも、ポジションの空きがない構造的な壁に阻まれていたのが実情です。
転機となったのは2022年12月、出場機会に恵まれない選手の救済と戦力均等化を目的に新設された「第1回現役ドラフト」でした。慢性的な得点力不足と右の長距離砲不足に悩んでいた中日ドラゴンズが細川を指名。笠原祥太郎との実質的な交換トレードという形で名古屋への移籍が決定しました。この決断が、選手本人と球団双方の未来を大きく切り拓く号砲となりました。