結論から明かせば、萩原健一に実の「息子」は存在しない。彼が生涯で遺した実子は、1975年に結婚したモデルの冨田ゆき子との間に儲けた長女ただ一人である。生涯で4度の結婚と3度の離婚を経験した希代のプレイボーイであったが、家庭人としての顔はメディアの前にほとんど晒されることはなかった。
元妻である冨田ゆき子との離婚後、娘の親権は冨田側が引き取ったため、ショーケン自身が公の場で父親としての日常を語る機会は極めて稀だった。にもかかわらず、なぜ世間では「息子がいる」という噂が定着したのだろうか。そこには芸能界特有の人間関係と、彼が遺したあまりにも強烈な作品の残像が複雑に絡み合っている。