華やかなシンデレラストーリーの第一章は、戦後の東京から始まる。本名は根本七保子(ねもとなおこ)。大工の父を持ち、貧しい家計を助けるために若くして働き始めた少女は、その類まれな美貌と知性で頭角を現していく。
10代後半の彼女が働いていた場所こそ、当時政財界の大物や海外の要人が集う高級クラブ「赤坂コパカバーナ」だった。各国の大使や海外ジャーナリスト、実業家が夜な夜な交遊したその場所は、単なる社交場ではなく、最先端の情報と国際情勢が交差する濃密な空間だった。ここで磨かれた教養と立ち振る舞い、そして英語やフランス語を貪欲に吸収する知的好奇心が、後に彼女を世界の表舞台へと押し上げる原動力となった。