着物の手入れに関しては、古くからの言い伝えやネット上の情報の中に一部誤解が含まれています。現代の住環境や繊維技術に合わせた正しい認識を持つことが大切です。
誤解①:「正絹の長襦袢は陰干しを数日間続けるべき?」
長時間の陰干しはおすすめできません。部屋干しを2日以上続けると、室内のホコリを吸着するだけでなく、蛍光灯の紫外線による「ヤケ(変色)」を引き起こすリスクがあります。風通しの良い日陰で2時間〜半日(約4時間程度)干せば、体温と湿気は十分に抜けます。
誤解②:「防虫剤は多ければ多いほど安心?」
異なる種類の防虫剤(パラジクロルベンゼン、ナフタレン、しょうのう等)を混ぜて使うと、化学反応を起こして薬剤が液化し、襦袢にシミを作る原因になります。また、ポリエステルや機能性繊維の場合は防虫剤自体が不要なケースも多く、無臭のピレスロイド系を適量使用するのが現代のスタンダードです。