舌小帯短縮症の手術を受けた当事者や保護者から「こんなはずではなかった」という声が上がる背景には、大きく分けて3つのギャップが存在します。最大の問題は、手術さえ受ければ滑舌の悪さが魔法のように劇的改善するという過度な期待です。舌小帯を切除して舌の可動域が広がっても、長年染みついた誤った舌の使い方や発音の癖そのものが自動的に治るわけではありません。
第2に、術後の痛みが長引いたり、出血への恐怖から適切なアフターケアができなかったりして組織が硬化し、手術前よりも舌の動きが悪化してしまうケースが挙げられます。第3に、そもそも手術を急ぐ必要がなかった軽度の症例に対し、十分な説明がないまま外科的処置が選ばれてしまったパターンの存在です。これらが重なることで、結果として手術の後悔へとつながっています。