「稲荷温泉不老荘の現在に驚きの声が上がっている」という言説の背景には、かつての名館を久しぶりに訪ねようとした旅行者が、完全に時を止めた建物を目の当たりにして衝撃を受けるケースが相次いでいる実態があります。結論から明記すると、稲荷温泉不老荘の営業状況は「完全廃業」であり、2026年時点においても営業再開や民泊・別館としてのリニューアルといった動きは一切存在しません。
瑞浪市陶町大川の山間、細い坂道を下った谷筋に位置する現地では、かつて客人を温かく迎えていた木造本館の玄関ドアは固く閉ざされ、周辺にはバリケードとともに「私有地につき無断立入禁止」の警告看板が掲げられています。管理関係者の証言によると、休業に入ったのち源泉ポンプの稼働も停止しており、浴槽に名湯が注がれることは二度とない状態です。
建物の経年劣化は年々進んでおり、屋根の傷みや外壁の退色が目立ちます。往年の趣を懐かしむファンが遠方から訪れる姿も稀に見受けられますが、現地は個人の私有地であり、無断での敷地侵入は刑法第130条の住居侵入罪(建造物侵入罪)に問われる法的リスクを伴います。