仕込みの成否を分けるのは、水分管理とアルコール度数の選定です。中途半端な度数の酒を用いると、抽出不足に陥るだけでなく、植物由来の雑菌が繁殖して腐敗の原因になります。基本となる溶媒には、雑味や余分な糖分を含まないアルコール度数35度のホワイトリカー(果実酒用甲類焼酎)を選択してください。
失敗を防ぐ生葉の仕込みステップ
5月から6月の開花期に採取した生葉は、最も生理活性物質に富んでいます。採取後は流水で泥や汚れを徹底的に洗い落とし、キッチンペーパーで挟んで表面の水分を完全に蒸発させてください。わずかでも水滴が残っていると、アルコールが希釈されて雑菌が繁殖し、異臭や濁りの原因となります。煮沸消毒した密閉ガラス瓶に葉を詰め、35度のホワイトリカーをヒタヒタに注ぎ入れます。冷暗所に保管し、最初の1週間は毎日軽く揺すって成分の溶出を促します。
乾燥葉を用いたクリーンな抽出手順
青臭さを嫌う方や都会暮らしで新鮮な葉が手に入らない場合は、生薬として流通する乾燥葉(十薬)を活用します。乾燥工程によって細胞壁が破壊されているため、アルコールへの成分浸出が早く、仕込みからわずか2〜3週間で深い褐色〜琥珀色のチンキが完成します。カビの発生リスクも生葉に比べて劇的に低く、通年で安定した品質の化粧水を仕込むことができます。