坂口家の歴史を語る上で、父・坂口征二の存在を外すことはできない。柔道日本代表として世界選手権やオリンピックで活躍した後、プロレス界へと身を投じた昭和の巨人だ。新日本プロレスの創業期を支え、後に社長や会長としてリング内外で手腕を振るった重鎮である。
偉大な父親の影は、幼少期の兄弟にとって誇りであると同時に大きな重圧でもあった。長男の坂口征夫と次男の坂口憲二。幼い頃から柔道をはじめとする武道に親しみ、自ら鍛錬を重ねる環境で育った。しかし、父親と同じ道を最初から歩んだわけではない。それぞれが葛藤を抱え、己の足で立つ場所を模索する青春時代を過ごした。