書籍の購入代金、資格試験の受験料、外部セミナーの受講料など、スキルアップには一定のコストがかかります。これらの費用を会社が負担してくれるかどうかは、学習の性質と就業規則によって決まります。
会社から受講を義務づけられた研修や資格取得であれば、費用は全額会社負担となるのが原則です。業務命令である以上、その遂行に必要な経費を労働者に自己負担させることは法的に不適切と判断されるケースが大半です。
一方、完全に自発的な自己研鑽の場合、費用の負担義務は会社にはありません。ただし、人材育成に注力する企業では「資格取得支援制度」「リスキリング補助金」「年間数万円の図書購入枠」といった福利厚生を設けているところが増加しています。
補助を利用する際は「支援を受けた後、一定期間内に退職した場合は返還を求める」といった特約が就業規則に書かれていないか、事前の確認が欠かせません。労働基準法第16条(賠償予定の禁止)との兼ね合いで過度な返還義務は無効とされる例もありますが、後々の金銭トラブルを避けるためにもルールの把握が前提となります。