インターネットの検索候補に「オーム電機 壊れやすい」と表示されると、購入をためらってしまうのも無理はありません。しかし、家電流通の現場を詳しく取材すると、この噂が生まれる構造的な背景が見えてきます。
最大の要因は、圧倒的な出荷数と価格の安さによる母数の多さです。オーム電機は全国のホームセンター、家電量販店、ドラッグストア、ディスカウントショップなどに膨大な数の製品を供給しています。年間数百万点単位で消費者の手に渡るため、仮に初期不良率が0.5%未満という業界標準の極めて低い水準であっても、絶対数で見れば故障に遭遇するユーザーは一定数存在します。そうしたユーザーがSNSやレビューサイトに投稿することで、悪評が目立ちやすくなる側面があります。
もう一つの要因は、価格帯による心理的な扱いの差です。数万円する大手メーカーの高級家電であれば取扱説明書を熟読し、丁寧に扱うユーザーも、千円台で購入した家電に対しては限界を超えた連続使用やラフな扱いをしてしまいがちです。特にモーター類や精密ギミックを含む製品では、過負荷によるトラブルが「すぐ壊れた」という声に直結しています。