この木々には、科学史を揺るがしたロマンが秘められている。かつて化石としてしか知られず、絶滅したと考えられていたこの植物を、1941年に新たな属として命名・発表したのが日本の植物学者・三木茂博士だ。その後、中国奥地で現存樹が発見され、「生きた化石」として世界的な脚光を浴びることとなった。
マキノの並木の起源は1981年に遡る。当時のマキノ町果樹生産組合が、名産である栗の防風林と景観形成を兼ねて植樹したのが始まりだ。地元の先人たちが一本ずつ手植えし、愛情を注ぎ続けた幼木は、今や樹高20メートルを超える堂々たる巨木へと成長した。その比類なき景観美は高く評価され、1994年には読売新聞社の「新・日本街路樹百景」に堂々選出されている。