物語の中心に立つ私立あらま学園の教師・麻地マチコ。漫画家えびはら武司の手によって小学館の誌上で産声をあげたこのキャラクターは、当時から破天荒なエネルギーに満ちていた。いたずら好きの生徒たちから幾度となくドタバタ劇を仕掛けられながらも、決して不機嫌にならず、笑顔で「まいっちんぐ!」と受け流す。その底抜けの明るさは、従来のギャグコメディの枠をはるかに超えていた。
現代の女性たちが注目するのは、彼女の決して被害者にならないメンタリティだ。誰かの都合に合わせて自分を押し殺すこともなければ、他者からの視線に怯えることもない。自らの魅力としなやかな強さを誇り、どんなトラブルも笑い飛ばして日常を前進させる。自分の身体や感情を肯定的に捉え直すボディポジティビティの文脈において、彼女の奔放な立ち振る舞いは驚くほど時代を先取りしていたと評されている。