東京都清瀬市に広がる緑豊かなキャンパス。かつて「福祉の東大」と称されたこの場所には、全国から高い志を持つ若者が集う。だが、教室を覆う空気はかつてのような象牙の塔の静けさではない。リアルな現場の切迫感が、講義の端々に滲み出ているのだ。
「知識があるだけでは、翌日には燃え尽きてしまう」。ある教員はそう吐露する。制度の建て増しで複雑化した日本の社会保障制度は、現場の専門職に膨大な書類仕事と法改正への即座の追従を要求する。学術的な知見と、泥臭い対人支援の現場。その断絶を埋めることこそが、現在の大学側に突きつけられた最大の課題と言える。