取材を進めると、意外な実態が浮かび上がってきた。購入者の内訳は、かつての主力だった若年男性にとどまらない。30代から50代のデスクワーカーや女性客の割合が急増しているという。都内のある人気ベーカリーのシェフは、「ストレスフルな日常の中で、一口で直感的な快楽を得られる食体験が求められている」と分析する。
ガーリック由来のアリシンがもたらす疲労感の軽減効果と、極厚カットの豚ロースや香ばしい甘辛タレがもたらす視覚的なインパクト。これらが脳の報酬系をダイレクトに刺激する。罪悪感を覚えつつも手を出さずにはいられない「背徳の旨味」が、現代人の溜まった疲労やストレスを瞬間的に吹き飛ばすトリガーとして機能しているのだ。