くまの魂を演じ続ける堀秀行さんは、1954年生まれ、東京都出身。父は俳優の堀雄二さん、兄は同じく名声優の堀之紀さんという芸能一家に育ち、半世紀以上にわたって第一線で活躍し続ける日本アニメ界の重鎮です。
堀さんの真骨頂は、「揺るぎない正義感を持つ熱血ヒーロー」から「底知れない凄みを持つ寡黙な強者・父親役」までを網羅する卓越した演技レンジにあります。その代表作を振り返ると、日本の少年漫画アニメの歴史そのものと言っても過言ではありません。
- 『聖闘士星矢』:鳳凰星座の一輝(フェニックス一輝) —— 孤独を愛しつつも弟や仲間を命懸けで守る孤高の戦士。堀さんの代名詞とも言えるキャラクターです。
- 『魁!!男塾』:剣桃太郎 —— 男塾の筆頭として圧倒的な統率力と威厳を放つリーダー。重低音の通る声が話題を呼びました。
- 『ドラゴンクエスト ダイの大冒険(1991年版)』:ヒュンケル —— 復讐に燃える魔王軍幹部から、過ちを悔い正義のために命を燃やす不死身の戦士へ。内面の葛藤を見事に体現。
- 『機動武闘伝Gガンダム』:シュバルツ・ブルーダー / キョウジ・カッシュ —— 主人公ドモン・カッシュを厳しく導く覆面のゲルマン忍者。謎めいた存在感と師匠としての慈愛が際立ちました。
これらのキャラクターに共通するのは、「過酷な宿命を背負いながら、自らの信念を決して曲げない男」という点です。原作者・尾田栄一郎先生が描くバーソロミュー・くまの「世界一優しい暴君」という複雑怪奇で崇高な人物像に対し、堀秀行さん以上の適任はいなかったと断言できます。